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2004.01.24

作家としての誇り

 ある小学生からアンケートメールをもらった。
「この職業をしていて良かったなと思うことはなんですか?」とか「私達が、将来作家になるためには、今からどのようなことをしていったらよいですか」といった、ある程度回答しやすいタイプの質問が並んでいるのだが、冒頭に置かれた質問に絶句してしまった。

「このご職業にかける、誇りはなんですか?」
  誇り? 誇り……かあ。
 作家生活を続けて十年以上になるが、「誇り」という言葉を自分に問いかけてみたことは、今までなかった。
 結局その問いには「今まで誇りを感じたことはありません」という、いたって素っ気ない答えを返すしかなかった。

 でも、誇りってなんだろう?
 自分の存在あるいは業績に、社会的な価値があると自覚できること?
 だとしたら、やはり僕は作家という職業に誇りを持ったことはない。
 たしかに作家という職業に自分の全存在をかけてはいるけど、それは自分にできることが他にないからだ。それに作家であることをやめてしまったら、その時点で僕は僕でなくなる。
 誇りとか名誉なんてものじゃない、ある意味みっともなく、生々しいものが僕を駆り立てているのだ。
 この問いかけは、僕に自分自身の根っこを思い起こさせてくれたような気がする。

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