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2005.10.21

パフの手術

 パフのお腹にしこりがあるのに気づいたのは、9月末のことでした。
 オッパイのあたりにコリっとしたものがひとつ。
 場所が場所だけに、血の気が退きました。
 翌日、すぐに獣医さんへ。ただの腫れ物であってくれ、という願いも虚しく、下された診断は「乳腺腫瘍」でした。
 病名を聞いた瞬間、足許の床が消えて落下していくような感覚を覚えました。
 ただ、今はまだ良性のようなので、すぐに手術ということはない。それに乳腺の他の部分が腫瘍化することも考えられるから、しばらく様子を見て大きくなっていくようなら考えましょう、ということでした。

 その日から毎日、腫瘍の大きさを測定しました。どうかこのまま、小さいままでいてくれ。そう願ったのですが、恐ろしいことに日に日に大きくなっていきます。それまでは触らないとわからなかったのが、すぐに見た目でそれとわかるほどに盛り上がってきました。いくらなんでも成長が早すぎます。しかも他に小さなしこりがふたつできてきました。
 パフ自身はいたって元気で、何の不調も見られないのですが、これではあまりに心配です。 医師と相談し、切除手術を決心したのは11日のことでした。決行は一週間後の18日。

「笑うことも泣くことも、他にどうしようもないときに人間がすることだ」というのは三原順経由で知ったカート・ヴォガネットの言葉ですが、祈ることも他にどうしようもないときに人間がすることだと思います。
 それからの一週間、僕はずっと祈りつづけてきました。神様は信じてないし、祈ることで何かが変わるとも思っていません。でも祈らずにはいられなかった。
 どうか手術が無事に済みますように。
 パフがすぐに回復しますように。
 これでこの厄介な病気ともさっぱり手が切れますように。

 18日、パフは手術を受けました。患部だけでなく、同時に子宮と卵巣も切除することにしました。生理のたびに乳腺が刺激されて腫瘍化する危険があったからです。
「手術を終えて麻酔が切れた後、あまりに鳴くようなら、その日のうちに家に引き取ってもらうことになるかもしれません」と言われました。僕も嫁さんも、たぶんそうなるんじゃないかと思いました。二階でひとりにすると(正確にはモモも一緒なんだけど)すぐさま寂しがってヒンヒン鳴きだす子ですから。その日は酒も飲まず、いつ呼出がかかってもいいように心の準備をしていました。
 でも結局、病院から連絡はありませんでした。

houtai

 翌日、朝一番に病院に行くと、パフはゲージに入れられて大人しくしていました。
「昨日は全然鳴きませんでした」と言われ、ちょっと拍子抜け。意外に気丈なんだな。こっちはやきもきしてたっていうのに。
 摘出した腫瘍と子宮、卵巣を見せてもらいました。
「これが腫瘍、これが子宮、でここが卵巣。そしてこれが」
 とかなり大きな部位を差して、
「これが脂肪です。この子、脂肪が付きすぎてますよ。」
 うーん、たしかに。これでもかなりダイエットさせたんだけどなあ。
 子宮を取ったことでさらに太るかもしれないので、今後は脂肪を付けないようにと注意を受けました。
 さらに血液検査で肝機能がよくないことがわかり、薬を処方されました。
「食事に混ぜて与えてください。今日は何も食べないかもしれないから、明日からでもいいです」
 そうだよな、腹切りした翌日なんだから食欲なんてないよな。でも食べさせて体力付けないといけないし、どうしようか……と悩みながらパフを家に連れて帰ってきたのですが、家に着くなり水をがぶ飲み。これはまあ前日から水も飲ませてなかったから当然かもしれないけど、ダメもとで与えてみた御飯をあっと言う間に平らげてしまったのには驚きました。食欲すごいじゃん。もらってきた薬を混ぜておいたんですけど、お構いなしにぺろりです。
 その日の晩御飯もいつもと変わらずに食べてしまいました。そのうえ食後の習慣であるボール遊びをしようと自分のボールをくわえようとする。これにはさすがに慌てました。
 なんだかあれこれ心配してたのが全部取り越し苦労だったみたいだ。でも、元気なのは本当によかった。

 しかし朝になって問題が起きました。パフはいつも僕らの布団にもぐり込んで寝ているのですが、気がつくと腹に巻いていたシートが脱げちゃっていたんです。傷口は当然まだ塞がっていないから、布団のシーツに血が点々。うわあ。
 布団の中でウネウネとうねってる間に抜けていったんだろうなあ。
 慌ててシートを巻き直し、朝一番に病院に連れていきました。幸い傷口に異常はなかったのですが。
 医師に「首のあたりをしっかりと固定できれば脱げないですよ」と言われ、急いでホームセンターに行って犬用のTシャツを買ってきました。しかし着せてみると短足犬の哀しさで、前足が脱げてしまう。 やっぱりダックス用でなきゃ駄目なのか。でも店で売ってたダックス用Tシャツって、どれも肝心の腹部が剥き出しになってるものばかりなんだよなあ。
 嫁さんがあちこち糸で摘んでみたんですが、やっぱり駄目でした。結局Tシャツは諦め、バンダナを二枚縫い合わせて首と腰に縛りつける変形金太郎腹巻を作って巻いてみました。これなら大丈夫……と思ったのだけど、翌日またもきれいに脱いでおりました。まるで繩抜けだわ。
 今のところ、どうやったらシートを脱げないようにできるかが一番の悩みです。

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