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2010.08.06

お江戸deハナシをノベル!!

 作家が書いた噺を落語家の月亭八天さんが演ずる「ハナシをノベル!!」
 いつもは大阪で上演しているのを7月31日に初めて東京進出。しかも僕の作品を使ってくださるということなので、上京いたしました。

 当日新幹線で東京に到着した後、iPhoneのマップ機能に助けられながら東京駅から日本橋まで炎天下を歩き、三越へ。ここの中華料理店で編集さんと昼食を取りながら打ち合わせ。
 編集さんと別れてまたまたiPhoneのお世話になりながら会場であるお江戸日本橋亭に無事到着。田中啓文さんに電話を入れると楽屋から出てきてくれて、そのまま控室に案内されました。中にはすでに牧野修さん我孫子武丸さん田中哲也さん飯野文彦さん北野勇作さんそれからフジワラヨウコウさんもいらしてました。膝を痛めたという田中哲也さんに、牧野さん(だったかな)が「そら医者いかないかんわ。バレリーナとしてやっていけへんで」とかなんとか言ってるのを聞いて、ああ、このメンバーのこの会話はいつ聞いても楽しいな、と思いましたですよ。

 午後2時から昼の部開始。演目は拙作「ATM」、飯野文彦さんの「戯作者の恋」、牧野修さんの「がしんじょ長屋」の三本。それに三遊亭遊雀さん笑福亭笑助さんの落語もありました。
 お客さんがたくさん来てくださって満席状態なので、僕らは楽屋裏から聴くことしかできませんでした。でも噺はちゃんと聞こえたし、お客さんの笑いも聞けたので、受けていることはよくわかった。僕の「ATM」で笑いが起きたのが嬉しくもあり、不思議でもありましたね。この作品、もともとは落語用に書いたものではなく「異形コレクション」に収録するために書いたショートショートなんです。つまりホラー。しかもリドルストーリーになっていてオチはわからない話。なのに大爆笑。やっぱり落語家の力量というのはすごいものなんだなと感心しました。
 途中でやってきた浅暮三文さんを交え、中入り後のトークショーで作家全員が舞台に上がって喋らされたとき、僕がそのことを感想として言うと「太田さんだけがまともなこと言ってる」と言われました。いや、他の皆さんがいつもと同じテンションで同じように可笑しいこと言ってるからであって、僕はただ面白いことが言えなかっただけですって。

 他の方の作品は飯野さんの「戯作者の恋」が雰囲気のある人情話で、しかもメタな構造を持った並行世界(?)ものでもあるという不思議な作品でありました。
 そして牧野さんの「がしんじょ長屋」。これ、最初楽屋裏で聴いてるときにはよくわからなかったのです。でも客の笑いが半端じゃない。それで夜の部のとき、特別に一番後ろに椅子を出してもらって自分の目で見たんですが……いや、これ、すごいわ。とんでもない噺だわ。シュールでグロで、とてつもなくスラップスティック。腹がよじれるくらい笑ってしまいましたよ。八天さん大熱演。

 無事に上演を終えた後は落語家さんたちを交えて居酒屋で打ち上げ。八天さんにどうしてオチのはっきりしない「ATM」を落語にしようと思ったのか尋ねたのですが、あの話は音声対応型ATMと利用者のやりとりがメインで、ふたりの対話というのは落語の基本だから、というようなことを言われ、なるほどと思いましたよ。眼の付けどころが違うなあ。

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