「王の帰還」を観た
「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」を観た。
まず正直に告白しておくと、僕は前2作の映画を劇場では観ていない。そもそも原作『指輪物語』も読んでいない。学生時代から何度か書店で本を手に取ったことあったけど、ぱらぱらとめくって拾い読みしているうちに「これは読み通せないだろうな」という気がしてきて、結局手つかずのままにしているのだった。だから映画のほうも遠慮していたわけ。
それがこの前テレビで「旅の仲間」をやっていて、「3時間も付き合っていられないけど、ちょっとだけ観てみようか」なんな軽い気持ちで観始めたら、これがもう面白いの何のって。結局最後まで観てしまった。
こんなに面白いんだったら現在公開中の「王の帰還」だけは劇場で観たい。そんな気持ちに駆られDVD版「二つの塔」を購入、予習復習をきっちりした上で映画館に臨んだのだった。
いやもう、面白いの何のって。3時間半、瞬きもせずに観ておりました。嘘。3時間半も瞬きしなかったら、それは死人だ。でも、そんな形容をしたくなるくらい集中して観てしまった。
とにかくストーリーが素晴らしい。これはもちろん原作の力なのだろうけど、映画がそのストーリーを語るために全力投球しているのがひしひしと伝わってくる。同時進行している幾つかのエピソードを要領よくまとめながら全体として引っ張っていく力業もすごい。CGも、これまでの映画のようにCGを見せることを目的としたものではなく、ストーリーを紡ぐための道具として使われている。
そして何より素晴らしかったのは、フロドやアラゴルンたちと一緒に旅をしているような一体感を得られたこと。こういう感覚って上質なRPGでしか味わえない(つまり、自分が参加しないと無理)だと思っていたので、映画という受動的なメディアでこれを成功させていることに単純に感動した。観終わった後、ものすごく疲れてたけど。
本当にいい映画でした。個人的にはサムに最優秀助演賞を。彼、泣かせるんだよねえ。
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