22日、鮎川哲也賞パーティ出席のため上京しました。
じつは鮎川賞、初出席です。どんな雰囲気なのかわからなかったのですが、思った以上に盛況でした。
鮎川賞パーティ常連の二階堂黎人さんの話では、一時期は出席者が少なくて将来を危ぶんだこともあったそうですが、年を経て受賞者も増えるにつれて、認知度が増してきたのでしょうね。他の出版社の編集さんも多く出席されていました。
今回の受賞作は、この日記に右の欄に掲載している神津慶次朗 さんの『鬼に捧げる夜想曲』と岸田るり子さんの『 密室の鎮魂歌』の二編。神津さんは受賞時19歳だったとかで、僕の子供でもおかしくない若さです。
選評、賞状商品授与、受賞者の言葉に続いて乾杯。そして歓談と、これはどこのパーティでも同じ流れ。飲み食いしながら作家さんや編集さんと雑談&軽い打ち合わせとなりました。ほとんどが顔馴染な形ばかりだったんですが、今回はとんでもないサプライズがありました。なんと、高橋葉介先生にお会いできたんです。以前『夢幻紳士』の文庫解説を書かせていただいた縁で御本を頂戴したり拙作を贈らせていただいているのですが、お会いしたのは初めてでした。もう大興奮、そして大緊張。なんたって大学時代から心酔してて、その著作をほとんど全部持っている唯一の漫画家さんなんですから。無礼なのも省みず、ケータイで一緒に写真を撮らせていただきました。これは絶対に公開しません。秘蔵写真です。
パーティがお開きになった後は柴田よしきさん、野間美由紀さんが二次会に流れるというので、ちょうどそのときにお話をしていた中川悠京さんという新人イラストレーターさんを半ば強引に引っ張って参加することにしました。僕もデビューしたての頃、慣れないパーティの席でまごまごしているときに先輩作家さんたちに二次会に誘っていただき、そこで作家仲間の交遊関係を広めたり、同席した編集さんからお仕事を貰うことがあったので、今回は僕が誘う役を買って出たわけ。倉知淳さん、愛川晶さん、霞流一さん、篠田真由美さんといった方々と一緒に近くのお店へ。本当は柴田さんお気に入りの隠れ家的な店に行くつもりだったんですが、途中でたまたま見かけた店の前でなぜか猫たちが三匹丸くダンゴになって寝ていて、このあまりの可愛さに柴田さんが「ここにしましょう!」と宣言したのでした。店の雰囲気もよかったし料理も美味しかったので、正解だったんですけどね。
これがその看板猫たちの写真です。
二次会の後はカラオケ、本来なら僕は遠慮するところなんだけど、柴田&野間の強力コンビに誘われて逃げることは、到底無理。今日は覚悟を決めました。決めてしまうと度胸がついて、僕にとって国歌である浜田省吾の「路地裏の少年」から始め、参加者がほぼ同年代なんで大丈夫だろうと「サルビアの花」を歌い、専業作家になることを決意したサラリーマン最後の日に、帰宅する電車の中で「今日ですべてが終わるさ 今日ですべてが変わる」と口ずさんだというエピソードを付けて泉谷しげるの「春夏秋冬」を歌うと、サビの部分で全員大合唱となりました。なんだか本当に久しぶりに、歌を歌った後も自己嫌悪に駆られなかった。そういうこともあるんだなあ。
僕が強引に連れていった中川さんも椅子の上に立ち上がって「キューティーハニー」を熱唱。楽しんでもらえたようでした。
ホテルに戻ったときには午前3時。『暗黒館の殺人』がクライマックスなので読み切ってしまおうと思っていたのだけど、体力が尽きて轟沈してしまいました。
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