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2005.03.26

『ミステリなふたり』文庫版届く

 文庫版『ミステリなふたり』の見本が届きました。
 単行本、ノベルスと同じかパーイラストです。解説も今回は付いていません。
 まだ京堂夫妻の活躍を読んだことのないあなた、この本はあなたのために出たんですよ。
 夜露死苦!

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2005.03.24

さよならパソコン通信

 ニフティの会員登録を変更しNIFTY Serve会員から@nifty会員になりました。
 ニフティの会員でないと何を言ってるのかわからないでしょうが、今までパソコン通信会員だったのをやめて……ああ、今ではパソコン通信も説明を要することか。説明はここに任す。とにかく今日でパソコン通信をやめたってことです。
 ちょうど今日、ニフティから入会16年目のお祝いメールが届いたところでした。毎年送られてくるこのお祝いメールを最後にしてパソコン通信から撤退するつもりでした。なぜかというと……ただの感傷です。
 インターネットがこんなに普及するとは思われていなかった1989年に僕はパソコン通信を始めました。最初はワープロに電話線を繋ぎ、いちいちフロッピーでパソコン通信ソフトを入れてました。速度は2400bps、つまり2.4kです。現在光ケーブルで20Mくらいの速度でやってますから、今の常識からすれば目もくらむほど遅いです。でもあの当時、2400ってのは超高速でした。なんたって最初は300bpsだったんですから。
 あの時代はフォーラム、そしてRT(チャットのニフティ方言)が華でした。最初の頃は午前3時にネットのサービスが停止するので(これも信じられないかもしれませんが、24時間繋がっていたわけではなかったのですよ)、ぎりぎりまでRTをしてネットが切れる最後の最後まで自分の発言を送り込んでました。当時は定額制なんかじゃなかったので、それこそ月に何万と注ぎ込んでいたよなあ。あの頃の情熱と金を大事に取っておけば、人生変わってたかもしれない。
 それがいつしかインターネットが普及し、パソコン通信サービスをしていたところが次々と撤退し、ニフティもプロパイダのほうに社業を移行していきました。設備投資に金がかかりすぎるからでしょうけど、寂しい気もします。
 パソコン通信全盛の頃に培ったコミュニティの中には、今でも続けられているものが多くあります。でもそれはあくまで個人的なレベルであって、あれほど膨大な量の知識と情報を溜め込んでいたパソコン通信内のデータが結局残されないのは残念というより愚かにさえ思います。ニフティは貴重な財産をドブに捨てたぞ。

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2005.03.22

花粉は飛んでいる、よね?

 今年の花粉飛散量は去年の30倍、などと言われて冬の間から戦々恐々としておりました。
 春になったらまともな思考も会話もできなくなるかも。
 で、空気清浄機などを用意して恐怖の日がやってくるのを待っていたのですが……あれ? くしゃみも鼻水も出ないぞ。まだ花粉は飛んでないのかな? でも街を歩くとキャシャーンみたいなマスクを付けた人をたくさん見かけるから、やっぱり飛んでるんだろうなあ。じゃあ、僕が花粉症でなくなったのか?
 安堵しつつも少々拍子抜けしていたのですが、一昨日あたりから眼が痒くなり、くしゃみや鼻水が出始めました。しかし生活に支障が出るほどではない。かつてのようにティッシュのケース抱えて鼻をかみながら歩くなってこともない。いたって控えめな症状です。長年通っている医者の話では「ここ一、二週間前から花粉の量はピークの時期に入っている」とのこと。ピークでこれってことは、僕はもう大丈夫ってことか。
 毎日薬だけは飲んでいるので、それが効いてるのかな。あるいは数年前に三年間かけて減感作療法をやったことが、今になって実を結んだか? それとも整体で捜法してもらったのがよかったのか?
 何が原因にせよ、今年は思ったより楽な春になりそうです。

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2005.03.19

「悪魔の唄」を観る

 阿佐ヶ谷スパイダースの芝居「悪魔の唄」を観る。(於・名古屋市民会館中ホール)
 自分の浮気が原因で心を病んでしまった妻の療養のために山奥の家に引っ越してきた男。その家にはなぜか若い女とその夫が入り込んでいた。女は自分の愛人に電話をかけたがっている妻を巧みに操り、地面のある場所を掘らせる。するとそこから太平洋戦争の際に機銃掃射で死んだ日本軍兵士のゾンビが現れて……というストーリー。
 ホラーという前宣伝で、舞台には生きている人間よりゾンビや幽霊たちのほうが多く登場する。だけど、ホラー味は薄め。ゾンビのメイクもそれほどグロくないし、銃声の大きさと血糊が多少ショッキングな程度かな。
 メインは生きている者死んでいる者それぞれが抱えている葛藤と妄執でしょうか。信じていた夫に裏切られた妻は実際には存在しない愛人を妄想の中で生み出して愛欲に溺れ、戦いの中で皇国の礎として死ぬことができなかった兵士たち(野グソているときに米軍機に殺されてしまった)は「名誉の戦死」として死に直すためにアメリカを爆撃しようとし、戦地に赴いた婚約者を待つ女は親の意向で無理矢理結婚させられた夫の妄念に囚われの身となりながらも必死に再会を望みつづける。いくつもの思いがシリアスに、そしてときにはコミカルに絡み合いながら、結末へと向かいます。
 阿佐ヶ谷スパイダースの芝居は今回初めて観たのですが、なかなか面白かったです。癖があるように見えて、実はストレートな直球勝負って感じ。
 ただ、場面場面での辻褄合せに少々強引すぎるものを感じました。特に幽霊とゾンビの作品世界上での設定に曖昧なところがあって、そこが気になると物語の結構に胡散臭さを感じてしまう。これは惜しかったなあ。
 でも最近ファンになった山内圭哉さんの演技は、やっぱりよかったです。

 舞台では直接言及はなかったけど、タイトルの「悪魔の唄」って、アレのことだよね。だとしたらかなり大胆なタイトルだな。舞台上でゾンビ兵士や狂った妻が大合唱する「唄」を聴いたとき、あのときが今回の舞台で一番恐怖を覚えたシーンでした。

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2005.03.18

今年のレンテンローズその2

 今年もきれいに咲いたけど、花数が少ないような。植え替えをしなくちゃ。
050318_104101.jpg

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2005.03.14

短編二題

 ジャーロ19号が届きました。
 連作『レストア』の第二話『秋の歌』が掲載されています。
 前作が『夏の名残のバラ』、次作は冬がタイトルに入った楽曲を表題に使うつもりです。

 短編の話をもうひとつ。以前スニーカー文庫のミステリ・アンソロジー『名探偵は、ここにいる』に収録された狩野俊介ものの短編『神影荘奇談』が同アンソロジーを編み直した『赤に捧げる殺意』に再収録されることになりました。4月ソフトカバーで発売予定です。

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2005.03.13

うつのみやこども賞受賞!

 宇都宮市立図書館から、僕の『黄金蝶ひとり』が第21回うつのみやこども賞を受賞したとの連絡を受けました。
 いやもうなんというかほんとうにまあ嬉しいです。
 この賞、小学校5年と6年の読者が「去年読んだ中で一番面白い本」として選定するというものなんですよね。それに自分の作品が選ばれたんです。作家冥利に尽きます。
 5月に表彰式があるそうなので、行ってまいります。今から楽しみだな。表彰式の後の講演ってのは,ちょっと緊張するけど。

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2005.03.09

今年のレンテンローズ

 去年お義母さんにもらった八重咲きのレンテンローズが咲きました。
lentenrose2005.jpg
 ご覧のように白くきれいな花です(正確には花びらに見えるのは萼なんですが)。
 ピンクや緑、黒の株も花芽をつけていて、もうすぐ咲きそうです。
 春だなあ。

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2005.03.07

墓開き&納骨

 3月6日、無事に墓が完成し、墓開きと母親の納骨を済ませました。
 場所は平和公園。名古屋の人間なら誰でも知っている市営墓地公園です。見渡すかぎり墓ばかり。
 墓開きの祭壇やお供えする山海の食べ物などは業者さんに任せたので、僕らはお骨を持っていくだけ。
 ところがお坊様もいらしていざ、というときに墓地にもうもうと煙が。すぐ近くに焼却場があって、そこで供えられていた花などを燃やしはじめたんですよ。うわあ、こんなに煙る場所だとは思わなかった。立地条件は問題ないと思っていたのだがなあ。業者さんが焼却を中断してくれるように交渉してくれたので、しばらく待って煙はなくなりましたけど。
 で、やっと墓開きの開始。お坊様の読経が続く中、墓石に巻いたさらしの布を解き、四隅に米、塩、水を撒いてお参り。次は納骨。骨壺に入れていたお骨をさらしの袋に移し、カロート(納骨棺)に収めました。8ヶ月ぶりに見た母のお骨は真っ白で、とても軽かったです。これでやっと納まるべき場所に納まったわけだけど、なんとなく寂しくもありました。もう家にはいなくなってしまうんだなあ、と。
 でも家には仏壇があって、そこがあの世との通路になっているわけだから、完全にいなくなってしまったわけではないんですけどね。
 これまでお骨の前に供えていたコーヒー、これからは仏壇の前に置きましょうか。

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2005.03.06

徳間三賞授賞式

 大藪春彦賞、日本SF大賞、日本SF新人賞の授賞式出席のため上京。
 いつも定宿にしていた新宿のサンルート東京に行くと、なんと3月一杯で閉館との告知が。建物が老朽化したので建て直すそうです。
 宿少を書くために東京での宿泊先を新宿に決めてからずっと利用していたので、これは残念。たしかに古かったけど、泊まり心地は悪くないホテルだったんですが。しかしまあ宿少も終わったことだし、わざわざ新宿を行動の起点にする理由はないのだから、そろそろ潮時だったのかも。新しい宿を決めないとな。
 ともあれ、チェックインしてから会場である東京會舘へ。授賞式に先立ってSF作家協会の総会があるのです。
 総会の内容は特にここで公表することでもないのですが、個人的にはとてもいい方向に向かっているように思いました。
 ただひとつショックな知らせが。今回出席予定だった谷甲州さんのお父様が亡くなられ、谷さんは羽田空港まで来ていながら、そのままとんぼ返りされたとのこと。お父様の死に目に会えなかったのですね。僕のときと同じだ。辛いなあ。谷さんとは翌日一緒にお昼を食べる約束をしていたのですが、それは次回の機会に持ち越しとなりました。
 総会後は芦辺拓さん図子慧さんとラウンジでお喋り。ちょうど東京に向かう新幹線で『紅楼夢の殺人』を読んでいたのでした。ちょっと遅いですね。
 さて授賞式。今回大藪春彦賞は雫井脩介さんの『犯人に告ぐ』、SF大賞は押井守さんの『イノセンス』、SF新人賞は照下土竜さんの『ゴーディーサンディー』。それぞれ選評や賞の授与、受賞の言葉などがあるんですが、三賞もあるとこれが長い。眼の前に食べ物が並んでいてお腹ペコペコの状態で待つのは結構辛いです。乾杯の後で歓談が始まると、ものすごい勢いで食べてしまいました。東京會舘はローストビーフとオムレツが美味しい!
 とりあえず人心地がつくまで食べた後、友達や仕事関係のひとたちを探してウロウロ。昔からお世話になっている編集さんに『月読』を褒めてもらえて、とても嬉しゅうございました。
 パーティが引けた後は二次会が始まるまで柴田よしきさんひかわ玲子さん、図子慧さんとまたもやラウンジへ。ああしかし、このお三方と同席したのはいささか失態でありましたか。だって口挟めないんだもん。そもそも女性3人のお喋りに男が口を挟もうってのは無茶なことでしょうけど、とにかく次から次へと間断なく繰り広げられる話題に「ああ、ええ」くらいしか言えませんでしたよ。しかもそんな僕の様子を、周囲の席にいるあのかたとかあのかたとかが暖かい眼差しで見てくださっていて……ああ。
 結局時間が少し過ぎた状態で二次会の店へ。少々迷いながら辿りついてみると、何やら妙に騒然としている。見ると店の中に血を流して倒れているひとが。どうやらパーティで飲み過ぎた上に、途中で転んで眼鏡で顔を切って、そのまま店にやってきて前後不覚となった様子。僕はは店に入ることもできず、救急隊員が駆けつけて病院に連れていくまで、ただ傍観しているだけでした。その間にこちらもすっかり素面になってしまって妙に寒々しい気持ちになり、二次会ではほとんど何も食べず、何も飲まずとなりました。
 で、早々にホテルに戻ることにしました。帰りはひかわさん、そして山田正紀さんと一緒。山田さんに「今度名古屋の案内を」と言われ、喜んでお引き受けしました。それまで沈んでいた気分が一気に高揚しましたよ。あの山田正紀さんと普通に話をしている自分が、なんだか信じられない気分でしたが。

 翌日、丸の内ですがやみつるさん水樹和佳子さんたらさわみちさんとイタリア料理の店で会食。本当はここに谷甲州さんもいらしたはずなのですが。ともあれ、とても美味しい店でした。昨日あんなに食べたのでまだそんなにお腹は空いてなかったのに、ピザやらパスタやらモリモリ食べてしまった。久しぶりにあった皆さんとのお喋りも、楽しゅうございましたよ。

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2005.03.03

スターリングエンジン

 ユニーの玩具売り場を通りかかったときに見かけて、衝動買いしてしまったのが、このスターリングエンジン
 久しぶりに工作の楽しみを味わいました。子供の頃はよくプラモデルとか作ってたよなあ。あともちろん「○年の科学」の付録とかも。その頃ののワクワク感が甦ってきましたよ。
 不勉強なことにスターリングエンジンなるものを今まで知らなかったんですが、こういう「一度失われてしまったテクノロジー」ってのには目がないんです。アンティークオルゴールもビスクドールも言ってみればそうしたロストテクノジーの一種なんですよね。
 組み立ては説明書にあったとおりきっかり3時間で終了。燃料アルコールをランプに入れて火をつけ、試験管部分を加熱すると……おおおおっ、動いた! 想像していた以上にパワフルだ。プロペラもびゅんびゅん回るし、豆球も光ってる。感動!

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