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2005.10.30

障害者自立支援法なるもの

 すでにご存知の方もいらっしゃるでしょうが、障害者自立支援法なるものが成立しようとしています。
 それがどのような法律であるかは、このサイトで説明しています。トップページだけでも読んでみてください。
 その上で、考えてみてください。この法律が成立したら、日本がどのような世界になるかを。

 個人的には、かつて母親の介護をしてきた人間として、そして重い病と戦っている親戚がいる人間として、このような法律が罷り通る国になってほしくない、と思っています。

 自分は元気だから関係ない、身内に影響を被る人間もいないから大丈夫、と思っている方、介護が必要な状態というのは、いつ何どき自分の身に、あるいは身近なひとの身に起きても不思議ではないのです。
 そのとき、あなたの前にどのような現実が迫ってくるのか、想像してみてください。
 自立支援の名の許に、やむを得ず他者の補助が必要なひとたちを切り捨てるような政策を、少なくとも自分の生れた国が押し進めようとしていることに、とても恥ずかしい思いを抱きます。

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2005.10.29

講演会やります

 立命館大学ミステリ研究会から、学園祭の企画である講演会に呼ばれました。
 詳しい情報は、以下のとおり。

日時:11月19日(土)
会場:立命館大学衣笠キャンパス内以学館3号教室
開場:13:00
開演:13:30
入場料:300円

 300円で太田忠司が見られます。お得です。年末恒例の名古屋オフでも見られますけど、そっちは飲み代を取られますからね。
 講演会といっても、用意された質問に答えるような形になると思います。
 それにしても今年は、こういう依頼が多いです。そういう年回りかな。

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2005.10.26

普段のパフが戻ってきました

puff1026

 手術後の経過は順調。傷口も塞がってきていて、来月2日には抜糸します。
 今はまだ傷口を嘗めないように泥よけカバーを付けてますが、それ以外はほとんど手術前と変わりなくなってきました。平気で走り回るし、ソファから飛び下りるし。昨日は術後はじめて散歩に行きましたが、とてもはしゃいでおりました。
 ただソファに飛び乗るときは、少しためらっているように見える。こっちも心配だからソファに上がろうとしているときは持ち上げてやっているのだけど、じつは僕らがいないときには勝手に上がってたりする。本当はもう自力で上がれるのに、手伝ってもらえることに味をしめたのか僕らがいるときは上がれそうで上がれないフリをしているんだね。

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2005.10.25

たまには仕事の話をしないと

 ミステリーズ!(東京創元社)に隔号連載している『奇談蒐集家』の第二話『古道具屋の姫君』の原稿を今日、メールで送信しました。
 本に纏まるのは当分先の話ですから、よかったら雑誌に掲載されたときに読んでみてください。

 もうひとつ、12月に中央公論新社C★NOVELSで刊行予定の書き下ろし長編、ホームページの「これから出る本」ではタイトル未定になっていましたが、正式タイトルが決まりました。
『予告探偵 西郷家の謎』
 です。タイトルから想像できとおり、ベタな話です。
 今、さる著名な方にゲラを読んでいただいております。もしかしたら推薦文をいただけるかも。

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2005.10.23

パフ続報

 術後の経過は順調、というか、すごく元気です。食欲も旺盛。
 ただ寝ている間に腹部を保護するカバー(それまでトイレシーツを巻いてたのですが、動きにくそうなのと脱げやすいのでガーゼに変えました)がすっぽ抜けてしまうのが一番の問題です。犬用Tシャツも腹巻も駄目。
 しかし嫁さんが同じような悩みを抱えていたひとのサイトを見つけてきました。そこで紹介されていたのが雨のとき散歩で腹部の毛が汚れないようにするための泥よけカバー。売っているは100円均一ショップのダイソーだそうな。ダイソーなら目と鼻の先にあるじゃん。

daiso  早速買ってきました。ありました。つけてみました。ぴったりです。
 首と胸と腰の三点で締めるので体にフィットします。
 一晩つけて試してみると、朝になると腰のあたりは脱げてしまってガーゼも外れてしまったんですが、泥よけカバー自体は脱げなかったので腹部は保護されてました。今までの中では一番いいかな。

 こんなことなら高い犬用Tシャツとか買わなくてもよかったなあ。これ、どうしよう。
 試しにモモに着せてました。

momo-t  あ、ぴったりだ。

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2005.10.21

パフの手術

 パフのお腹にしこりがあるのに気づいたのは、9月末のことでした。
 オッパイのあたりにコリっとしたものがひとつ。
 場所が場所だけに、血の気が退きました。
 翌日、すぐに獣医さんへ。ただの腫れ物であってくれ、という願いも虚しく、下された診断は「乳腺腫瘍」でした。
 病名を聞いた瞬間、足許の床が消えて落下していくような感覚を覚えました。
 ただ、今はまだ良性のようなので、すぐに手術ということはない。それに乳腺の他の部分が腫瘍化することも考えられるから、しばらく様子を見て大きくなっていくようなら考えましょう、ということでした。

 その日から毎日、腫瘍の大きさを測定しました。どうかこのまま、小さいままでいてくれ。そう願ったのですが、恐ろしいことに日に日に大きくなっていきます。それまでは触らないとわからなかったのが、すぐに見た目でそれとわかるほどに盛り上がってきました。いくらなんでも成長が早すぎます。しかも他に小さなしこりがふたつできてきました。
 パフ自身はいたって元気で、何の不調も見られないのですが、これではあまりに心配です。 医師と相談し、切除手術を決心したのは11日のことでした。決行は一週間後の18日。

「笑うことも泣くことも、他にどうしようもないときに人間がすることだ」というのは三原順経由で知ったカート・ヴォガネットの言葉ですが、祈ることも他にどうしようもないときに人間がすることだと思います。
 それからの一週間、僕はずっと祈りつづけてきました。神様は信じてないし、祈ることで何かが変わるとも思っていません。でも祈らずにはいられなかった。
 どうか手術が無事に済みますように。
 パフがすぐに回復しますように。
 これでこの厄介な病気ともさっぱり手が切れますように。

 18日、パフは手術を受けました。患部だけでなく、同時に子宮と卵巣も切除することにしました。生理のたびに乳腺が刺激されて腫瘍化する危険があったからです。
「手術を終えて麻酔が切れた後、あまりに鳴くようなら、その日のうちに家に引き取ってもらうことになるかもしれません」と言われました。僕も嫁さんも、たぶんそうなるんじゃないかと思いました。二階でひとりにすると(正確にはモモも一緒なんだけど)すぐさま寂しがってヒンヒン鳴きだす子ですから。その日は酒も飲まず、いつ呼出がかかってもいいように心の準備をしていました。
 でも結局、病院から連絡はありませんでした。

houtai

 翌日、朝一番に病院に行くと、パフはゲージに入れられて大人しくしていました。
「昨日は全然鳴きませんでした」と言われ、ちょっと拍子抜け。意外に気丈なんだな。こっちはやきもきしてたっていうのに。
 摘出した腫瘍と子宮、卵巣を見せてもらいました。
「これが腫瘍、これが子宮、でここが卵巣。そしてこれが」
 とかなり大きな部位を差して、
「これが脂肪です。この子、脂肪が付きすぎてますよ。」
 うーん、たしかに。これでもかなりダイエットさせたんだけどなあ。
 子宮を取ったことでさらに太るかもしれないので、今後は脂肪を付けないようにと注意を受けました。
 さらに血液検査で肝機能がよくないことがわかり、薬を処方されました。
「食事に混ぜて与えてください。今日は何も食べないかもしれないから、明日からでもいいです」
 そうだよな、腹切りした翌日なんだから食欲なんてないよな。でも食べさせて体力付けないといけないし、どうしようか……と悩みながらパフを家に連れて帰ってきたのですが、家に着くなり水をがぶ飲み。これはまあ前日から水も飲ませてなかったから当然かもしれないけど、ダメもとで与えてみた御飯をあっと言う間に平らげてしまったのには驚きました。食欲すごいじゃん。もらってきた薬を混ぜておいたんですけど、お構いなしにぺろりです。
 その日の晩御飯もいつもと変わらずに食べてしまいました。そのうえ食後の習慣であるボール遊びをしようと自分のボールをくわえようとする。これにはさすがに慌てました。
 なんだかあれこれ心配してたのが全部取り越し苦労だったみたいだ。でも、元気なのは本当によかった。

 しかし朝になって問題が起きました。パフはいつも僕らの布団にもぐり込んで寝ているのですが、気がつくと腹に巻いていたシートが脱げちゃっていたんです。傷口は当然まだ塞がっていないから、布団のシーツに血が点々。うわあ。
 布団の中でウネウネとうねってる間に抜けていったんだろうなあ。
 慌ててシートを巻き直し、朝一番に病院に連れていきました。幸い傷口に異常はなかったのですが。
 医師に「首のあたりをしっかりと固定できれば脱げないですよ」と言われ、急いでホームセンターに行って犬用のTシャツを買ってきました。しかし着せてみると短足犬の哀しさで、前足が脱げてしまう。 やっぱりダックス用でなきゃ駄目なのか。でも店で売ってたダックス用Tシャツって、どれも肝心の腹部が剥き出しになってるものばかりなんだよなあ。
 嫁さんがあちこち糸で摘んでみたんですが、やっぱり駄目でした。結局Tシャツは諦め、バンダナを二枚縫い合わせて首と腰に縛りつける変形金太郎腹巻を作って巻いてみました。これなら大丈夫……と思ったのだけど、翌日またもきれいに脱いでおりました。まるで繩抜けだわ。
 今のところ、どうやったらシートを脱げないようにできるかが一番の悩みです。

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2005.10.08

今年最後の上京、かな

 鮎川哲也賞&ミステリーズ!新人賞授賞式出席のため上京しました。
 今年の鮎川賞は受賞作なし、ミステリーズ!新人賞は高井忍さんの『漂流巌流島』が受賞しました。
 鮎川賞の受賞がなかったので今年のパーティは寂しくなるかなと思ってたんですが、なんのなんの、会場はひとで一杯。顔見知りを遠くから見かけても、なかなか話ができずに終わってしまうほどでしたよ。
 そんな中、今年もお会いすることができた高橋葉介さんには新刊『手つなぎ鬼』をいただいてしまいました。しかもサイン入り。う、うれしい。
 国樹由香さん近藤史恵さんとは犬話。喜国雅彦さんには最近いただいた新刊日本一の男の魂 15 に出てくる下水道の話の後日談と我が家の鍵の意外な盲点について教えてもらいました。浅暮三文さんとはイタリア話。その他編集さんといろいろ。
 体調のほうは気をつけて食べすぎないようにしたので持ち堪えましたが、大事をとって二次会などには行かずパーティがお開きになった時点で帰ることにしました。で、宿泊している新宿のホテルに戻るため中央線に乗ると、なんと同じ車両に高橋葉介さんが。そのまま新宿までご一緒させていただいたのですが、学生時代から大好きだった漫画家さんと電車に揺られながら話をしている自分が、なんだかとても不思議に思えましたよ。

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2005.10.07

検査してきました

 ここ一ヶ月ほど食が細くなっていました。間食など一切口にする気になれず、朝食の食パンも一枚食べられないくらい。少し無理して食べるとテキメンに胃が張ってきて苦しくなるといった状態。おかげで一カ月間に2.5キロも体重が減りました。
 食べられないってことくらいで他に異常はなく、むしろダイエットできてちょうどいいくらいだったんですが、周囲から「絶対に変だから医者に行け」としつこく言われつづけました。風邪で熱があっても食欲だけは衰えなかった人間が一ヶ月も食べる量が減ってるんだから、たしかに心配、かも。
 で、意を決して病院に行ってきましたよ。
 血を採ってもらって、検便し、胃のレントゲンも撮ってもらいました。
 結果は……異常なし。
 血液検査のほうは各値が五年前に調べてもらったものより良くなっているくらい。コレステロールも基準内、サラサラ血です。
 レントゲン写真を見ても、食道、胃、十二指腸とまったく問題なし。
 部品としての臓器には問題がなくても食欲不振が起きているのは、胃の動きが鈍っているせいだろうとのこと。原因はストレス。
 今年の春は心臓の動悸に悩まされたのですが、これもやはりストレスが原因でした。
 結局問題はストレスです。
 しかしこればかりはどうしようもないなあ。原稿書きの仕事を辞めるか、ストレスを感じないくらいスラスラと原稿が書けるようにでもならない限り、無理だわ。

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2005.10.05

宿少占い

 簡単に占いを作ってくれるサイトがあったので、試みに「宿少占い」なるものを作ってみました。
 その名のとおり、あなたが宿少キャラのどのキャラのタイプかを占うものです。
 興味があったら、やってみてください。

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『黒の貴婦人』解説書きました

 西澤保彦さんの新刊『黒の貴婦人』(幻冬舎文庫)の見本が届きました。
 今回、僕が解説を書かせてもらっています。

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2005.10.03

僕の中の省吾が覚醒した夜

 浜田省吾ON THE ROAD 2005 MY FIRST LOVEに行く(於・レインボーホール)
 3時間半、途中で15分の休憩を挟んだ以外はお喋りもほとんどなくずっと歌いつづけ踊りつづけた浜田省吾は、とにかく素晴らしかった。今年52歳? すごいや。
 同じ時間、省吾と一緒に声を張り上げ拳を突き上げつづけた僕もすごいけど。
 ここ最近、心身ともにめげることが多くてダウン気味だったのですが、省吾の歌で眼が覚めた思い。いや、僕の中に眠っていた浜田省吾が覚醒したって感じ。
 歌った曲は新アルバム「MY FIRST LOVE」からのものが多かったのですが、懐かしい「片想い」や「土曜の夜と日曜の朝」、そして二度と歌ってはくれないと思っていた「Darkness In The Heart」(父親の死を歌った曲)を聴くことができたのは嬉しかった。
 アンコールで観客の年齢アンケートってのをやったんですが(省吾が「この中で○歳代のひとは?」と訊いて、客が手を挙げる)、一番多かったのが30歳代。でも僕らと同じ40歳代もいたし、僕らの手前で楽しそうに踊っていた女性3人組は50歳代でした。これも何だか、とても嬉しかった。

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