ミステリ百科事典
「届いた本」でも紹介していますが、間羊太郎の名著『ミステリ百科事典』が文春文庫から復刊されました。
古今東西のミステリの中からいくつかのモチーフを選び出して紹介したものですが、これかがもう、とてもつなく面白いんですよ。僕は教養文庫版を熟読していた人間なんですけど、ミステリの中身を紹介するという、いわば禁じ手を使いながら、これほど楽しい文章に仕立て上げてしまった作者には、ただ感服するしかないと思っています。今回の新版には宮部みゆきさんと北村薫さんの対談が収められているんですが、おふたりの気持ち、とてもよくわかります。
若い読者には間羊太郎、あるいは別名の式貴士という名前は馴染みの薄いものかもしれませんが(このサイトがとても詳しく紹介しています)、この機会に是非とも読んでみてください。損はしません。
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コメント
式貴士?ヒェッ、読んでない!
たしか昔、メチャ気色悪いと聞いたような気が・・・・・
グロと残酷は苦手なんですよ(ほんとだってば)
さて買ったものかどうか?
投稿: KEI | 2005.11.09 22:37
>KEIさん
式貴士はグロと言うより奇想の作家ですね。
不思議な物語が好きなひとなら、絶対にお勧めです。
間羊太郎名義ではミステリ関連のエッセイなどを書いていて、今回の『ミステリ百科事典』は、その中でも特に有名なものです。決してグロでも残酷でもありません。ミステリ好きなら読んで決して損はしません。
投稿: 太田忠司 | 2005.11.09 22:44
式貴士!なつかしー!多分全部読みました。
グロと言ってもあまり湿度は感じなかったように思います。
誰かの別名というのは知ってたのですが、そうだったのかーという感じです。
ミステリ百科事典、買わなくっちゃですね。
投稿: えみきょ | 2005.11.13 10:14
買ってきました、百科事典。
一気読みはできない「濃い」書籍ですね。
(ウィスキーか焼酎みたい)
ゆっくり楽しませてもらいます。
投稿: KEI | 2005.11.13 16:14