叔父永眠
12日の朝、叔父(母親の弟)が亡くなったと連絡を受けました。
三年前からALS(筋萎縮性側索硬化症)にかかり、自宅で闘病生活をしていました。運動ニューロンが侵され、随意筋を動かすことができなくなる難病です。全身の筋肉が動かなくなり、最終的には自力での呼吸が困難になります。
叔父は手足こそ動かせなくなっていましたが、まだ呼吸は自分ででき、食事もできました。だから自宅で叔母や息子たちに介護され、生活できていました。昨年の姉(僕の母親)の通夜にも、なんとか顔を見せてもらうことができました。
ただこの病気には決定的な治療法がまだなく、病状の進行を食い止めることもできない。いずれは人工呼吸に頼らないと息をすることもできなくなる。その日が少しでも後になるようにと願うしかない状態でした。
でも、まだ大丈夫なはずでした。叔父はまだ元気でした。数日前から高熱を発していたそうですが、それも治まって前夜は静かに眠りについたそうです。
しかし、朝には冷たくなっていました。
叔父の家に駆けつけたとき、布団の中で目を閉じている叔父は、本当に眠っているようでした。穏やかな顔だったんです。そして不思議なことに、亡くなったときの母親とそっくりな顔をしていました。姉弟だけど生前は全然似ているところのないふたりでした。それが命が尽きたとき、ふたりとも本当に同じ顔立ちになっていました。
叔父は母親と一回り歳が離れていることもあって、僕にとっては兄みたいなひとでした。二枚目でスポーツマンで、オートバイに乗ってるかっこいい大人。それが叔父でした。くわえ煙草の煙に目を細めながらプラモデルを作っている姿なんて、まじ格好良かった。
通夜も葬儀も、無事に終わりました。いいお葬式でした。
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