ティーンズハート
「届いた本」の欄にも載せてますが、 風見潤さんの新刊『夜叉ヶ池幽霊事件』が届きました。
あとがきを開いてみると「幽霊事件シリーズも、ついに完結」とある。そうか、とうとう終わってしまうのか。17年8ヶ月、よく続いたよなあ、そういえばシリーズ中の一作にテーブルトークRPG本があって、そこに日下千尋役で出演したよなあ、などと感慨に耽りながら巻末を見てみると、
「読者のみなさまへ ティーンズハートは、今月の発売をもって終了いたします」
とのメッセージが。
うわ、ティーンズハートそのものがなくなるんだ。
そのこともショックだったんですが、それ以上に驚いたのは、幽霊事件シリーズのイラストをずっと描いておられた漫画家のかやまゆみさんが昨年の五月に亡くなっていたと今回のあとがきで初めて知ったことでした。
僕が『Jの少女たち』という同人誌絡みの作品を書いたとき、まだ晴海でやっていたコミケを取材に行ったことがあったんですが、そのとき案内役をしていただいたのが、かやまさんでした。当時はノベルズを編集していた文三編集部がティーンズハートの一部の作品を担当していて、僕の担当だった担当さん(現・群像編集長)が幽霊事件シリーズの担当もしていたという縁があって、お願いしたんです。
お会いしたのはそのときだけだったんですが、可愛らしい雰囲気のかたでした。
ネットで調べてみると、乳癌を患われていたそうで、でもまだ若かったはずだよなあ。
遅ればせながら、ご冥福をお祈りします。
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コメント
もしかして、太田さんとTRPG(この表現好きじゃないですが)の話で盛り上がれたりできるんでしょうか。D&Dとか。
投稿: tuchi | 2006.03.14 11:57
>tuchiさん
僕はTRPGはやらないんですよ。幽霊事件の企画もなんだかよくわからない状態で参加してました。
どうも役になって話をするってのが気恥ずかしくて、駄目でしたね。
投稿: 太田忠司 | 2006.03.14 13:13
> 太田さん
ちょっと残念(^^;;
TRPGは親しい友人同士でないと、やはり気恥ずかしい部分をどうするか問題になりますね。
あ、でも一度太田さんがゲームマスターで進行するRPGは見てみたいですね。
ファンタジーや推理モノ、ってのはベタすぎるんで、
プロレスモノで! ←それもベタすぎ
投稿: tuchi | 2006.03.14 19:42
最近就活やら何やらが忙しくて本屋に行っていなかったら…世の中ではそんなことが…
ティーンズハートは昔からお世話になってました。私が本に関わることになったきっかけといっても過言ではない!発売日にはそれまでためたお金を持って一気に大散財してましたっけ。(今でも似たようなことをします。大人になった分、グレードアップで)
なので、この話は二重の意味でショックです…青春の証が消えていくのか…(ちょっと感慨にふける)
「幽霊事件シリーズ」も「アナトゥール」も「運命のタロット」も読んだなぁ…
そういえば、ティーンズハートで作品を発表されていた井上ほのかさんの作品はあれから出てないんだろうか…?(こんなところで言わんでも…)
投稿: 悸緒 | 2006.04.04 19:11
>悸緒さん
ティーンズハートから小説の世界に入ったひとは、少なくないと思います。その意味でも貴重な叢書でした。
井上ほのかさんの作品は、最近見かけませんねえ。本格ミステリ作家としても実力のあった方なんですが。
投稿: 太田忠司 | 2006.04.04 21:56