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2009.05.30

インスタント沼

「インスタント沼」を観てきました。
 三木聡が監督で主演が麻生久美子、となれば「時効警察」みたいなゆる~い映画を予想して行ったんですが、予想どおりでした。とってもゆる~い映画でした。
 ただ、そのゆるさを醸しだすためにかなりの労力を費やしているんだなあと感心もしましたよ。冒頭に8ミリ自主映画みたいな短いカット割りのシーンが出てくるんですが、ばかばかしくて笑ってしまうけどあれを撮るには相当の努力が必要だったのだろうな。パンフを読んでみたらかなりゲリラ的に撮影してたみたいだし。他にヒロインの部屋や主な舞台となる骨董品屋の造型も手が込んでました。
 あのアドリブとしか思えない台詞も全部シナリオどうりらしいし、かなり緻密にゆるさを計算して作ってるようです。
 まあ、観てる側はそんなことを考えずにゆるく笑ってゆるく楽しんでいればいいんですけど。
 それにしても麻生久美子は可愛いなあ。

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2009.05.27

追悼 栗本薫さん

 推理作家協会賞パーティから一夜明け、名古屋に戻って昼御飯を食べるためにラーメン屋に入り、出来上がるのを待っている間にケータイでメールチェックをしてみたら本多正一さんからのメールでタイトルが「栗本薫さん」
 メールの中身を見る前に、内容がわかりました。
 ご病状は聞いていたので、いつかは、と思っていました。でも、やはり、唐突でした。

 僕にとって栗本薫というひとは、まず雑誌「幻影城」の評論新人賞でデビューした、僕より少し年上の若手、でした。次いで『ぼくらの時代』で乱歩賞を取り、『絃の聖域』や『鬼面の研究』といった本格ミステリの名作を物し、同年代の旗手となったひとでした。旺盛な執筆力はあらゆる分野に及び、自分とは好みが違う作品が増えてしまったので追いかけるのはとうに諦めていましたが、それでもずっと、栗本さんは“僕らの時代”の作家でした。
 打ち明けてしまいますが、自分のデビュー作に『僕の殺人』という題を付したのは、『ぼくらの時代』を意識してのことでした。栗本さんの世代にはまだ存在した「ぼくら」という連体感覚みたいなものは薄れて今は「僕」という個の世界に収束しているんだよ、というつもりで書いたのです。
 講談社文庫版『仮面舞踏会』の解説を書かせていただいたのも、印象的な思い出です。

 なんだか取り止めもなくて、何を書いたらいいのかわからないくらい混乱しています。今はただ、ご冥福をお祈りするばかりです。

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2009.05.25

犬オフ

 日記が前後してしまいますが、23日に名東区の牧野ヶ池緑地で犬オフが開催されました。
 参加犬は黒田研二さんとこのロック(柴犬♂)
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未読王さんとこのエディ(エアデールテリア♂)
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そして我が家のパフ
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(モモは人見知りな上に他の犬に対して「喧嘩上等オーラ」を醸しちゃうのでお留守番)
 そして、その他人間数名。

 初対面の犬たちがどうなるか心配でしたが、喧嘩することもなく穏やかに過ごせました。ただエディは体が大きいので、普通にじゃれてきても体当たりみたいになっちゃってロックもパフも困ってましたが。

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(エディのアプローチにちょっとビビるロック)

 パフは相変わらず我が道を行く、で、ロックのボールを奪い取ったりおやつをがっついたりと家にいるときと同じ振る舞い。少し恥ずかしかったです。

Imgp1458
(ロックのボールを加えたパフと、困っているロック)

 公園を散歩した後は車で移動して、犬連れでもOKなカフェへ。ここでもパフは初対面のひとが注文したサラダのセロリをねだったり、同じく初対面のひとの膝の上で寛いだりとやりたい放題でありましたよ。

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涙くんさよなら

 希求座の舞台「涙くんさよなら」を観てきました。
 会場がうちから歩いて2分のところにあるので、とても楽でありましたよ。 ただ、とてもとても寒かった。冷房なんか入れる必要ないのに。

 内容はいわゆる社会劇というのでしょうか、テーマは薬害C型肝炎問題。生まれたときにC型肝炎ウイルスに汚染された止血剤を投与されたせいで20歳過ぎてから発病してしまった若者が、恋人を失ったり治療薬の副作用に苦しんだり自分の運命を呪ったり、でも未来のために国と製薬会社を相手取っての訴訟を決意するという話。なんというか直球そのもの、とてもストレートな物語です。
 脚本も演出もとても丁寧に作ってあって(3時間の長丁場!)、薬害問題というのがどういうものかということを親切に教えてくれます。ただそれだけに、なんというか、主張を前面に押し出しすぎていて、芝居としての面白みには欠けるかなあ。
 それを補うのがトリックスター的役割を担わされ、いろいろな場面に登場してくる姫子さんというゲイボーイ。彼の歌や踊りやお喋りが辛うじて演劇空間を作り出すことには成功しているんだけど、結局彼も薬害を告発する側に立ってしまうので、すべての登場人物が同じ方向を向いてしまって演劇としての膨らみが足りなく感じました。
 こういうテーマの作品に対して批判めいたことを言うのはとても難しくて、たしかにC型肝炎の患者さんたちに非は一点もなく本当に被害者でしかないと思うのだけど、では加害者である国や製薬会社は100%悪人として弾劾できるんだろうか、という疑問がふと湧いてしまいます。彼らには彼らの主張があるはず。それを悪人の戯言程度にしか紹介してないってのも、どうにもアンフェアな気がしてしまうなあ。
 僕が好んで観に行くのは、シュールでコミカルでダークなお芝居なので、そもそもの指向が違ったんでしょうね。

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2009.05.22

神様とその他の変種

 劇団ナイロン100℃の公演「神様とその他の変種」を観てきました。
 ナイロンの芝居を観るのはこれが初めて。途中休憩を挟んで三時間という長丁場でしたが、全然飽きませんでした。面白かったあ。
 不登校の子供を抱える夫婦のところに家庭教師の女性(記憶喪失)がやってくるところから始まって、その不登校児に怪我をさせられた子供の両親とか近所の噂好きの主婦とかお向かいの動物園の飼育係とか刑事とか神様とか、いろいろな人物が入れ代わり立ち代わり現れます。
 基本的にはナンセンスコメディーなんですけど、奇妙なシチュエーションの中に奇妙なキャラクターたちが登場して意味が拡散していくような台詞の応酬で物語が進んでいくって感じ。面白いのは前半部で観客に「ああ、こういう話なんだな」と思わせておいて、休憩後の後半部でそれを引っくり返して見せるところ。その他の小ネタの部分でも「アナタが思っている世界は実はアナタが思っている通りではありませんよ」と繰り返し告げられる。そのへんの手際に感心しました。
 山内圭哉目当てで観に行ったんですが、他の役者も素晴らしかった。特に犬山イヌコが絶品。水野美紀はすっかり舞台人になりましたね。

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2009.05.15

本格ミステリ大賞決定

 本格ミステリ大賞の開票式に出席するため上京しておりました。
 本格ミステリ大賞はクラブの候補作の中から会員の投票によって決まるもので、その開票セレモニーの手伝いをしに行ったのです。僕は開票され読み上げられた投票用紙を仕分けする係。
 結果はすでに報道されていると思いますが、小説部門が牧薩次さんの『完全恋愛』、評論・研究部門が円堂都司昭さんの『「謎」の解像度』と決まりました。
 今回、牧薩次のペンネームを使われた辻真先さんは77歳。まだまだお元気で意気軒昂。頭が下がります。

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2009.05.11

グラン・トリノ

 クリント・イーストウッド監督主演の映画「グラン・トリノ」を観てきました。
 予告や新聞などの紹介で「偏屈な老人とアジア系今どきの若者が心を通わせる映画」なんて思っていたんですが、それ以上に深くて広がりのある作品でした。男の、いや、人間としてのけじめのつけ方、罪を背負うことと償うことの意味、そんなことを考えさせられました。
 それにしてもイーストウッドが素晴らしい。観終わるとあの頑固老人が愛おしくてたまらなくなります

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2009.05.03

東山動物園

 名古屋市民なら行ったことのない人間はいないであろう東山動物園。僕も赤ん坊の頃から何度となく訪れています。2日、久しぶりに行ってきました。目当てはキリンの展望デッキ。キリンの目の高さで対面することができました。

Imgp1292
 間近に見たキリン意外なくらい睫毛が長くて可愛かったです。

 でも日中の動物たちって、ほとんど寝てますね。

Imgp1286 虎も、

Imgp1299 コアラも、

Imgp1304 狸も、

Imgp1320 白熊も、

Imgp1343  カバも、

Imgp1350 ジャガーも、

 みーんな、幸せそうに寝てました。      

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