THE LEFT STUFF
演劇集団Piperの公演「THE LEFT STUFF」を観てきました。
タイトルは言うまでもなく映画「ライトスタッフ」のもじり。あちらは宇宙飛行士の話でしたが、このお芝居は海底探査のスタッフを決める話。密閉された空間に集められた七人の男女が七日間その資質を調べられるという設定。
今回特殊だったのが、芝居がシナリオどおりに進むわけではないということ。合間合間に指導者役の後藤ひろひとが登場し、同じく研究員という立場に置かれた観客に向かって被験者の誰に何をさせるべきかを決めさせる。例えば睡眠ガスで全員を眠らせている間にひとりを残して全員を別室に移してしまう。で、誰を残すかを観客の拍手の多さで決めるというもの。その後決まったひとりが残され、しばらくの間一人芝居をするわけです。
また客席に「名古屋といえば何?」と質問し、返ってきた言葉(僕が観たときに出てきたのが「きしめん」「海老フライ」「熱田神宮」)を被験者に割り振り、その場で「どれが一番エラいのか」をディスカッションさせたりもする。
そんな感じで、芝居の半分近くがアドリブだったんじゃないかな。当然のことながら毎日芝居の内容は微妙に変わるわけです。ラストも二択になっていて、たぶん僕が観たのはバッドエンド(ただし逆転あり)でした。
こうなると他の日の公演ではどんな進行になっていたのか、とても気になります。別の選択をしたら役者がどんな芝居をしていたのか、観てみたかった。
そんな観客の心情を予測していたように、夏に発売されるDVDではいろいろな選択肢を収録しているとか。思わず予約してしまいましたよ。商売うまいなあ。
出演はPiper所属の五名(川下大洋・後藤ひろひと・山内圭哉・竹下宏太郎・腹筋善之介)の他、相武紗季、岡田義徳、川田広樹(ガレッジセール)。みんないい味出してました。
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